毎年恒例ユダヤ文化フェスティバルの1イベント、クラクフ出身のクレズマーバンド、クローク KROKE のコンサートに行くつもりで夕方ひとりで出かける。KROKE とはイディッシュ語でクラクフのこと。
会場のクラブ、アルヘミア Alchemia にはすでに行列ができていて、皆さん前売り券をお持ちの様子。一応並んでもぎりのお兄さんに訊いてみると、当日券は無いとのことで残念ながらあきらめる。
このまま帰るのももったいないから、しばらくカジミェシュ地区を散歩。フェスティバル開催中はいつにも増して人が多い。どこのカフェも満席でにぎやか。
ちょうど20時にカフェ・ヘデル Café Cheder からサックスが奏でるクレズマーのメロディが聞こえてきたので、開いた窓の外に立って音楽を聴く。中は50人ほどのお客さんで満杯。外に陣取って聴いていた人もかなりいた。外国人のフェスティバル出演者、観光客、報道陣も見かけた。
演奏はヴォイチェフ・マゾレフスキ Wojciech Mazolewski (bass)率いるブンド・バンド Bund Band というポーランドの若手バンド。ツインドラム、コントラバス、アルトサックス、テナーサックスという編成。ドラマーの1人、オスカル・トロク Oskar Torok(スロヴァキア)はトランペットも吹く。フリージャズ風の即興にクレズマーのモチーフを織り込んだ演奏は少々粗削りだが、勢いがあってなかなか好ましかった。
帰りの路面電車に子猫を抱いた女の人が乗っていた。